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人間の表情が豊かな理由は生活集団の大きさと顔の地味さにあった?

同じ霊長類でも、猿と比べると人間の顔は地味であっさりしている。その代りに、我々人間の表情は実に豊かだ。怒りや悲しみ、喜びといった感情から微細な気持ちの動きまで、表情を使って相手に伝えることができる。それは一体なぜか? その答えのヒントになる研究結果が発表された。

カリフォルニア州立大学ロサンゼルス校(UCLA)の研究チームが、最近発表した研究結果によると、生活するグループが大きければ大きい種ほど、顔が地味でシンプルになることが判明したと言う。

UCLAの研究チームは、アメリカ大陸に生息する129種の霊長類を調査。その結果、目・鼻・口の周りの色や毛の色・長さなどがそれぞれ異なり、実に多様な顔の霊長類が存在することを発見した。

同時に興味深い事実も判明。集団で生活をしている種は、独りで生きている種よりも単純な顔をしているということだ。これは研究チームにとって予想外だった。というのも、大きな集団ほど個体の識別を必要とするため、顔は多様になり各パーツが複雑になると考えていたからだ。

しかし、実際には大きなグループに所属し、互いの距離が近いほど顔は地味になり、表情を使う傾向が高いことが分かった。互いの距離が近いことが、表情を使ってコミュニケーションをとらなければというプレッシャーを生んだのではないかと、研究チームは推測している。

この発見は人間の進化についても興味深い視点を提供してくれる。人間は他の霊長類の仲間と比べると、単純で地味な顔をしているが、それゆえに表情を使って複雑なコミュニケーションをとる能力が発達したのかもしれないと、推測することもできるのだ。

「顔の特徴の進化が、どのような要因で進んでいったのかについては、まだまだ分からない点が多い」と研究チームは話しているが、今回の発見は私たち人間の表情によるコミュニケーション能力が、突出した理由を考えるうえで、新しい視点をもたらしてくれたと言えるだろう。


松山恵実
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