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コロナウイルス最新情報 2020-02-09 公式発表死者数805人。すでに全世界での死者数がSARSを超えた

中国での死者が800人(公式発表)を超えました。「地球の記録」より リンク

◆2020年02月09日 午前9時 (公式発表数値)
患者数 37,045人
死者数 805人
重症者 6,188人
感染が疑われる人 27,657人
経過観察対象者 188,183人
密接な接触での追跡者数 371,905人

◆死者数は公式発表で SARS を超えた
毎日、淡々と患者数 3000人が機械的に上乗せされ続けています。本日の致死率も 2.1%でありまして、前回の 2月8日の記事で取り上げましたように、致死率は、ほぼ 10日連続で 2.1% となり、ブレることはありません。

公式発表の 805人という死者数が正しいかどうかはともかくとして、2003年の SARS の世界全体での死者数は 774人でしたので、公式発表のレベルでも、それを超えたということになります。

◆感染拡大から 29日間で死者805人(SARSは 9ヵ月で774人)

SARS の死亡者数が 774人に達するのに要した期間は 9ヵ月でしたが、今回の新型コロナウイルスは、感染拡大から 29日間で 805人に達しています。新型コロナウイルスが、SARS に比べて格段に致死率が低いことを考えますと、このコロナウイルスの感染率の高さを改めて知らされる事実ではありそうです。

◆死率は低くても、比較的重症化しやすい?

ちなみに、SARS の時は流行終息までの総患者数が 8100人でしたので(現在の実際の患者数とはかけ離れている可能性が高いとはいえ) すでに 3万7千人以上の患者を出している武漢ウイルスは別格の感染症といえそうです。また、公式発表での重症者数の率が 15%を超えていまして、致死率は低くても、比較的重症化しやすいということはいえそうです。

◆排泄物からの感染

高齢者や基礎疾患がある人たちにリスクが高いだろうとはいえ、亡くなったと伝えられている中国の医師は 34歳だったと報じられていますので、いろいろな場合があるということになりそうです。なお、1週間ほど前の以下の記事で中国の研究者による「排泄物からも感染する可能性」について取り上げたことがありました。

これは昨日 2月8日に、アメリカの医学誌に掲載されたことで、日本でも報じられていました。

●新型ウイルス、排せつ物からの感染示す兆候 下痢の患者ら見逃し?

論文 リンク

◆エアロゾル化した排泄物からの感染は、実質的には空気感染と同じ?

これが意味するところは、排泄物や吐瀉物がエアロゾル化して大気中に漂うことで、厳密には空気感染とは定義されないですが、実質的に空気感染と同じようなことが起きている可能性があります。

日本のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で起きているような、ものすごい感染力を見ていましても、それは理解できます。新型コロナウイルスは、飛沫感染だけではないはずです。

そのダイヤモンド・プリンセス号では、これまでに感染が確認されている他に、乗客乗員の 100人ほどが発熱などの体調不良を訴えていると報じられています。

●クルーズ船の約100人、発熱など体調不良訴え (産経新聞 2020/02/08)

◆世界経済を揺るがす状況に

なお、中国の今年の春節の国内での人の移動が、平年より 70%以上減少していることがわかり、健康面の問題と共に、経済的な問題も大きなものとなっている可能性が高いです。

東洋経済に、春節の中国の小売業と外食業の売上損失額が、日本円で「 8兆円」にも上るという記事が出ていました。

●新型コロナで中国の外食・ホテル業は壊滅危機 (東洋経済 2020/02/08)

記事では、これは「春節期間の売上が例年の半分になると見積もった場合」としていますので、上の人の移動量の極端な減少ぶりを見ますと、損失はさらに大きくなっている可能性があります。もちろん、これは中国国内だけの問題ではなく、中国人観光客に大きく依存している日本や韓国、タイなどの国でも同じような損失が発生していると思われます。

そして、これは一時的なものではなく、少なくとも、影響が何か月かは続く可能性が高いものですので、いよいよ経済を含む社会的な問題となっていく可能性が高いです。
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類人猿について

Enrichリンクより引用。
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最近、マネジメントの分野で「類人猿分類法」なる言葉を耳にします。会社の人材の性質などをゴリラやチンパンジーといった類人猿に当てはめて考える方法のことですね。これは血液型占いのようなものなので、当然科学的根拠もなく眉唾臭い考え方だと思いますが、類人猿の性格の差異を人間の性質に当てはめようという発想はユニークです。個人的に注目に値すると思うのは、人間の社会の根源を類人猿の社会に求める考え方が大衆にも広まりつつあるという点ですね。実際、類人猿の性質やその社会のあり方は、テレビやマスコミを通じて広く大衆の関心を集めてきました。

類人猿はゴリラやチンパンジーなど種によって社会のあり方が異なっており、これらを人間社会と比較するということは古くから行われてきました。そして、類人猿の社会と人間の社会の類似性や差異などが指摘されるようになり、「類人猿分類法」のようなアイデアにもつながってきているのでしょう。「類人猿分類法」では「ゴリラタイプ=平和主義者・秩序を守る」、「チンパンジー=勝利が大事・リーダーシップをとる」など、かなり安直に人間の性格を分類してしまう点で危険性があると思います。ところで、類人猿の性質は種によって異なると書きましたが、実際どのように異なっているのでしょうか。そんな疑問から本日は類似念について書いてみたいと思います。

「類人猿」とは文字通り、「人に似た猿」を指す言葉ですが、実際どのような猿が類人猿に含まれるのでしょうか。類人猿は生物学的な用語ではありませんが、高い知能を持つ猿を総称する言葉として使われています。一般的に、霊長目(サル目)の種のうち、ヒト上科に含まれる種を類人猿と呼びます。ヒト上科にはヒト科とテナガザル科が含まれます。ヒト科に含まれる種類としては、チンパンジー・ゴリラ・オランウータン、ボノボ、そしてヒト(人間)が存在します。テナガザル科に含まれる種としては、シロテテナガザルやフクロテナガザルなどが存在します。ヒト科の類人猿は大型類人猿、テナガザル科の類人猿は小型類人猿と呼ばれています。大型類人猿のうち、チンパンジー・ゴリラ・オランウータンはアフリカに生息するためアフリカ類人猿と呼ばれ、オランウータンは東南アジアに生息するためアジア類人猿と呼ばれます。動物分類学には諸説あるのでこれが必ず正しいというわけではありませんが、おおむね類人猿の定義は上記のようなものです。

類人猿はそれぞれ見た目が似ていても性格に大きな違いがあります。もっとも一般的な類人猿であり、人間に近い類人猿の1種として知られるチンパンジーは非常に攻撃的で気性が荒いことで知られています。チンパンジーは同種のあいだでも殺し合いを行い、子殺しの習性を持つことが有名です。また、アメリカの富豪などではチンパンジーを飼育している人も多いようですが、チンパンジーは攻撃的な性格から飼育には向いておらず、飼育者が体を噛み千切られるなどの事件も頻発しています。人間より小さいチンパンジーですが、非常に筋肉が発達しており、攻撃力も高いので危険性があります。

チンパンジーに似た姿の類人猿として有名なのがボノボです。ボノボは「ピグミーチンパンジー」とも呼ばれ、チンパンジーに非常に似ているものの、性格には大きな違いがあります。ボノボはチンパンジーのような争いを好まず、同種間での殺し合いを行うこともありません。ボノボは知能も非常に高く、アメリカなどではボノボの研究が盛んです。特に有名なボノボとして挙げられるのがカンジとパンバニーシャというアメリカで飼育されている個体で、マッチで火をつけるなど道具を使えるだけでなく、英語を理解することもできると言われています。

チンパンジーと同じく有名な類人猿として挙げられるのがゴリラでしょう。ゴリラは非常に大きな体をしていますが、見かけによらず温和な性格だと言われています。また、非常に警戒心が強く、ストレスにも弱いようです。食生活では植物食の傾向が強いとされています。このように、見かけによらず優しい性格をしているところから、ゴリラは「平和主義」というイメージも定着しつつあります。ゴリラもチンパンジーやボノボと並び知能が高いことで有名です。有名なゴリラとしてはアメリカで研究されていたココという個体が挙げられます。ココは手話で人間と会話できるゴリラとして注目を集めており、「死」という概念について人間に説明したり、ジョークを言ったりしたとされています。しかし、ココに関する研究にはその方法が科学的ではなく恣意的な解釈がなされているという指摘が、言語学者などによりなされています。たしかにゴリラが人間と会話できるならとても興味深いことですが、飼い主が犬の気持ちを察するように、なんとなく「理解した」気になってしまっていたという可能性も考えられるでしょう。

オランウータンは、唯一アジアに生息する大型類人猿です。オランウータンはチンパンジー、ボノボ、ゴリラといった他の類人猿と異なり、基本的に群れを作らずに単独行動することで知られています。食性は雑食で、果実や昆虫を食べるようです。オランウータンにはスマトラ・オランウータンとボルネオ・オランウータンの2種類がいるとされていましたが、2017年には新種となるタパヌリ・オランウータンが発見されました。タパヌリ・オランウータンは世界でも800頭しか生息しておらず、絶滅が危惧されています。オランウータンもチンパンジー、ボノボ、ゴリラと同じく、人間に近い高い知能を持っていると言われています。




匿名希望

アジアの密林が育てたオランウータン

樹上性の獣として群を抜いて大きく90キログラムにもなるオランウータンはどのようにして誕生したのか?

オランウータン誕生の背景にはボルネオの亜熱帯のけた外れの巨大さが関わっている。アフリカの亜熱帯だと低層、中層、高層の樹木林から構成され、その高さは50メートルに及ぶが、ボルネオの密林はそれを更に上回り80メートルにも達する。

そこは栄養価の高い果実・種子の宝庫であり、樹上を住みかに飛び回るトカゲやヘビ、さらにはトビガエルまでもいる。

それを構成するのがフタバガキ科の大木群とマメ科の高木マンガリスである。高木にはツタがからまりスイカほどもある巨大な果実を吊るす。

オランウータンの足はもう一つの手として自由自在に駆使しているが、樹上で常に一方の手は必ず枝をつかんでぶら下がっている。それが樹上生活の基本である。手のひらから長い指を二重に折り曲げる「ダブル・ロック」といわれる手の機構によって、しっかりといくつもの枝や弦をつかむことができる。そして木の上では真っすぐ立った姿勢を保って移動する。

オランウータンは強固な顎と臼歯によって固い種子の殻を容易にかみ砕き、種子を食べる。人間が手斧でしか割れないようなバニタンという種子やネエジアという棘のある果実の種もオランウータンは好んで食べる。

オランウータンのつかむ力(手・足)とかむ力(顎・歯)を獲得したことで、高いカロリーの果実・種子を栄養源とすることが可能になり、オランウータンはますます大型化していったという訳だ。

<参考文献:島泰三「ヒトー異端のサルの1億年」中公新書>



山澤貴志

弱いオランウータンの雄は第一子の父親になる

弱いオランウータンの雄は第一子の父親になる
―父子DNA鑑定で判明した弱い雄の繁殖戦術―
リンク より

概要
京都大学大学院理学研究科・人類進化論研究室の田島知之(教務補佐員)と、東邦大学理学部講師の井上英治は、ボルネオ島での観察とDNA分析から、ボルネオオランウータンの劣位雄が子どもを残すことを明らかにしました。オランウータンの優位雄は90キロを超える巨体と「フランジ」と呼ばれる顔のヒダを特徴として持ちますが、その他の劣位雄にはフランジはなく、体格もメスと同程度しかありません(写真参照)。この立場の弱い「アンフランジ雄」は一時的に体の成長を止めながら、交尾のチャンスをうかがっていると言われます。もし近在のフランジ雄が死んだりしていなくなると、アンフランジ雄がフランジを発達させて次の優位雄へと「変身」します。

今回、アンフランジ雄状態でも子を残しているのかどうか、糞からDNAを抽出して親子鑑定をして調べました。その結果、アンフランジ雄がわずかに子どもを残していること、それが初産の子であったことを明らかにしました。初産の子の父親になることは、子を残すチャンスの限られたアンフランジ雄にとっての繁殖戦術の結果である可能性があります。これまで別種のスマトラオランウータンからわずかに報告がありましたが、ボルネオオランウータンでは今回が初めての報告です。今後、まだ謎の多いアンフランジ雄の生態と、オランウータンの社会構造の解明に貢献することが期待されます。
本研究は、霊長類学の国際学術誌PRIMATESに2018年1月31日にオンライン掲載されました。

1.背景
オランウータンの雄は、頬ヒダなどの二次性徴が発達したフランジと、そうした特徴が未発達なアンフランジの2つのタイプに分かれます。フランジ雄だけでなく、外見的に未熟なアンフランジ雄も繁殖能力を持つと言われるものの、野外でアンフランジ雄がどのような雌と交尾して子を残すのか研究例は多くはありませんでした。

2.研究手法・成果
ボルネオ島の半野生環境で生活するオランウータンの交尾行動を観察し、採取した糞からDNAを抽出して親子鑑定を行いました。その結果、アンフランジ雄も野外で子を残していることがわかりました。アンフランジ雄が父親となったのは、雌が初めて産んだ第一子でした。観察からも、フランジ雄は出産経験のない雌とは交尾をしませんでしたが、その理由は第一子の生存率が低いことが考えられます。一方で、アンフランジ雄は様々な相手と交尾をすることで、少しでも自分の子を残す確率を高める繁殖戦術をもつものと考えられます。

3.波及効果、今後の予定
今回の成果は、孤児リハビリ施設からリリースされた半野生オランウータンを対象とした研究から得られたものです。今後、純野生環境で同様の親子鑑定を実施して同じ結果が得られるか確かめる予定です。オランウータンは絶滅危惧種でありながら、その生態には未知の部分が多く残されています。アンフランジ雄が繁殖していることを明らかにした本研究は、オランウータンの雄が成長停止という戦略を進化させたとする考えを支持するものです。

(引用終わり)



匿名希望

オランウータンの道具の文化が示す知能の進化

ファン・シャイック(チューリヒ大学)の研究より、インドネシア・スマトラ島のスワクバリンビン(以下スワク)という地域で,道具を用いるオランウータンの個体群が発見された。
以下リンク 


動物園などの飼育環境では,オランウータンが巧みに道具を使う姿はめずらしくないが,野生のオランウータンで道具の使用が観察されたのはこれが初めてだ。


スワクのオランウータンたちが用いる道具は木の枝で,シロアリやハチミツを採ったり,ネーシアという果実の種子を食べるなど,いずれも採食にかかわる行動だ。

彼らはなぜ道具を使うようになったのだろうか?
この個体群に特有の環境条件があるのだろうか?

 
スワクや他の地域の個体群の環境と行動を調べたところ,スマトラ島のオランウータンたちの環境には大きな差はない。
ただし、行動に地域差があることがわかった。

スワクは大きな川沿いにあり,川の同じ側にある上流地域では同様に道具を使う別の個体群が見つかっている。
ところが,川を挟んでスワクの対岸にある地域では道具の使われている形跡はまったく見られなかった。
おそらく,道具使用は個体群から個体群へと普及したが,オランウータンが川を越えることができない地域には伝わらなかったのだろう。



★著者は道具の使用を文化として捉え,スワクのオランウータンは社会的学習によって,道具の文化を身につけ,伝えているという仮説を立てた。

その証拠として,道具を使うスワクの個体群は仲間同士が寛容で,いっしょに行動するという性質がある。
(※一般にオランウータンは孤独を好み,同じ類人猿のチンパンジーに比べると社交的とはいえない)
スワクのオランウータンたちは例外的に群れのメンバーとともに長い時間を過ごす。他の個体が発明した技術を観察によって学ぶには,仲間同士が近接関係にあることは都合がよい。

その結果,個体の認知能力は高まり,さらに個体群全体の知能水準が向上するのだろう。

 
 オランウータンの道具の使用から導かれたこの仮説は,ヒトの進化の道筋を理解する手がかりにもなるはずだ。



ビッグチキン

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