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人とオランウータンは基礎代謝を低く抑え低栄養環境へ適応(ケトン体代謝)した

現在3種類のオランウータンがいるが、ボルネオに住む種は自然外圧から低栄養環境への適応を進めてきたらしい。「食いだめ」を行うことや、低栄養時にはケトン体をエネルギーにしていることなど人と共通する点がある。

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ボルネオオランウータンの基本情報リンク

■メタボ体質
東南アジアの熱帯雨林では、数百種の樹木が一斉に結実する一斉結実という現象が数年に一度起こります。
この期間は多くの生物にとってパラダイスなのですが、その後数年の間、森林の果実の生産は低調になってしまいます。
つまり、東南アジアでは果実欠乏期が長いと言えます。
さらに、東南アジアの熱帯雨林は、アフリカやアマゾンの熱帯雨林と比べると果実の生産量が少ないことが分かっています。
オランウータンはこのように厳しい環境で暮らしているのです。

オランウータンの生息地であるスマトラ島とボルネオ島の内、ボルネオ島はより厳しい環境にあります。それは、ボルネオオランウータンにのみケトン体(カロリー摂取が不足し体脂肪が燃焼されたときに排出される)が検出されていることや、ボルネオ島においてカロリー収支がマイナス(=消費>摂取)になる期間が最大70%にも昇ることなどに現れています。
そのため、オランウータンはいかに食べられるときに食べておけるかということが生存上非常に重要になってきます。
ある調査によると、非結実期には約4000kcalだったオスの摂取カロリーが、一斉結実期には約8500kcalにまで上昇したと言います。

オランウータンは他の類人猿と比べても非常に太りやすい体質を持っています。そのため、食料が少なくなる心配のない動物園では、オランウータンの肥満が問題になってきました。
かつて日本でも300㎏を超えるオスが飼育されていたそうです。
しかし、厳しい自然界においては、この体質は生きるために必要不可欠です。果実の少ない時期を乗り越えるために、エネルギーをできるだけ貯蓄する。オランウータンのメタボ体質は、生き延びるための鍵と言えるでしょう。

参考:「オランウータンとアフリカ類人猿の採食生態の比較」P26
リンク

■ボルネオオランウータンの生態
ボルネオオランウータンは、ボルネオ島の熱帯雨林に生息します。
基本的に10m以上の樹上で生活しますが、オスは地上に下りてくることもあります。
樹上での移動はゆっくり慎重に行われ、基本的に2種類以上のツルや枝を手足の3点でつかみながら移動します。
また、自重を生かした木揺すり(スウェイ)で移動することもあります。
ボルネオオランウータンは、主に果実を食べます。
果実が欠乏している時期には、葉や樹皮、種子を食べることもあります。
座高は1.1~1.4m、体重はオスが約90㎏、メスが約40㎏と性的二型が顕著です。
スマトラオランウータンは複数で行動することがありますが、ボルネオオランウータンは基本的に単独で行動します。
これは先述のように果実の少なさが影響していると考えられます。

それぞれはそれぞれの遊動域を持ち、オスメス問わずそれは重複しています。オランウータンの社会は非父系社会で、メスが出生地から近い所に遊動域を設けるのに対し、オスは出生地から遠く離れます。
特にフランジオス(顔に大きなひだのあるオス)の遊動域は非常に広く、観察の難しさからそれを明らかにした研究はほとんどないと言われています。繁殖に季節性は見られず1年中行われます。
発情したメスは外形的な特徴を表しませんが、妊娠するとお尻が腫脹します。オランウータンの繁殖は非常にゆっくりとしています。
初産年齢は15歳前後、出産間隔は約7年で、その遅さは陸生哺乳類一です。
妊娠期間は約8カ月で、メスは約1500gの1匹の赤ちゃんを産みます。
赤ちゃんは約3年で離乳し、約7歳で独り立ちします。
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匿名希望
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ゆっくり長く生きるサル

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より引用

◆ゆっくり長く生きるサル

 生まれて一年間はほぼ母乳だけで育ち、三歳から四歳くらいで乳離れし、13歳から15歳くらいで性熟成に達し、40歳で寿命を迎える。さて、これを読んでどんな動物を想像するだろうか。13~15歳で性熟成というとヒトとほぼ同じ。寿命が40歳というと現代の感覚では短い気もするだろうが、現代のように医療技術が発達するまではヒトも同じようなものだった。だとすると、これはヒトのことだろうか。しかし、三歳で離乳はヒトにしては遅い。ただヒトでも、一歳で離乳というのは育児書や産婦人科医がそう勧めるからで、自然に離乳するのを待つと、もっと後まで飲み続ける。だとしたら、矢張りヒトかも知れない。正解とも不正解ともいえる。

 ここに書かれた動物は、アフリカとアジアに住む大類人猿と全世界に住むヒト、ほぼ共通のライフサイクルだからだ。アフリカ中央部から西部に残る森林地帯に住むチンパンジー、ボノボ、ゴリラ。それと東南アジアのボルネオ、スマトラ島の熱帯多雨林に住むオランウータン。これらの四種類の類人猿は、ヒトと似てゆっくりと成長し、長い人生を生きる。15歳まで性熟成に達しないのは、動物界では珍しい。数週間で性熟成するネズミ、イヌやネコなら1~2年で性熟成に達する。ヒトと同じくらいの二ホンジカも二年ほどで性熟成する。性熟成が遅い極端なケースとしてゾウの15年前後というのがあるが、ヒトと類人猿もこれと同じくらい遅い。そして、体格が大きく違う。

 霊長類で観ると、成熟時の体重とメスの成熟年齢のあいだには、比較的美しい比例関係がある。体重200gに満たないマーモセットの仲間は一年半ほどで性熟成する。5kgほどのニホンザルのメスは5~6歳で性熟成する。体重50㎏以上になる類人猿の、15歳前後の性熟成時期も、だいたいこの正比例の線上にのる。また、お分かりの通り、霊長類は他の哺乳類よりも性熟成に時間がかかる傾向がある。したがって、霊長類でも最も大きいほうに分類される類人猿は、ゾウにも匹敵するほど性熟成が遅くなっている。

 長い未成熟期間を持つようになった類人猿は、何を食べればいいのか、集団の仲間とどう付きあえばいいか、異性とはどう性交渉をもてばいいのかといった生きていくために必要なさまざまなことを、集団の他の個体のやることを見て学ぶようになった。多くの動物では、そのような生存、繁殖に不可欠な知識は、遺伝子に組み込まれた情報として伝えられる、という通説がある。つまり、生まれながらにプログラム的に「知って」いて、あとは成長に伴って適当な時期にそのプログラムを実行すればいいだけというものだ。だが、このような遺伝子情報には、環境や社会状況の変化に即応する柔軟性はない。何万年もの過程で最適化された情報を、すぐさま書き換えることは出来ない。自然選択による進化というプロセスによって、何か新しいプログラムが遺伝子情報に組み込まれるには、とても長い時間がかかる。

 その点、集団内での学習で習得する生活技術は、極めて柔軟に変化に対応できる。ある時の特殊な状況に応じてある個体が新しい行動様式を考え出せば、他の個体がその行動を見て覚える。何か新しいテクニックを誰かが発明すると、遊び仲間から遊び仲間へ、母親から子へと伝わってあっという間に集団全体に広がり、その集団の文化として子孫に伝えられる。しかし、学習による生活技術の習得はメリットばかりではない。なによりも大きなデメリットは、生まれながらにして知っている遺伝的行動とは違い、習得に時間がかかる点だ。そして、生活技術の習得が学習だけにまかされると、使われなくなった遺伝情報はじょじょに必要性を失い崩れて消え去るリスクを持つことになろう。したがって、何を食べればいいのか、どうやって異性と付き合えばいいのかといった必要不可欠な情報を学習による伝達のみにゆだねてしまった傾向のあるヒトや類人猿は、十分な学習が可能な長い育児期間なしには成立しえない生物になってしまっているということである。



匿名希望SY

オランウータンは、トランスポゾンのホスト

レトロトランスポゾンであるSINE(short interspersed element)の一種として知られるAlu配列は、霊長類に特異的な反復配列で、ヒトゲノムの約10%を占める。さらに、このAlu配列を調べることで人の共通祖先も割り出すことができる。

米国の研究員によると、現在のオランウータンが1,600万年前のトランスポゾンのホストである事を解析した研究を発表している。

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ルイジアナ州立大学のマーク・バッザー博士が、研究員のジェリリン・ウォーカー博士と准教のミリアム・コンケル博士と共同で、現在のオランウータンがAluと呼ばれる1,600万年前の古代ジャンピング遺伝子のホストである事を解析した研究を発表した。

この研究は、サイディエゴ動物学協会とシアトル・システムバイオロジー研究所との共同研究で、新しく公開型学術誌として出版されているMobile DNA誌の2012年4月30日号に発表された。トランスポゾンのサイズは大変小さく、レトロウイルスが行なうのと同じような方法で自己複製する。

分子の化石のようなもので、共有されるAlu 因子配列と箇所によって、共通祖先がわかる。しかしこれは不正確なプロセスであり、“ホスト”DNAのセグメントはAlu挿入位置で複写され、標的部位の複製として知られる“足跡”はAlu挿入位置の同定に利用される。「しかしながら、これらの因子のほんの小さな領域だけが新たな複製を行なう“ドライバー”として機能し、ほとんどは不活性であることが判っています。そしてヒトにおいては、違いを明らかにするのは大変困難であることが判っています。

何故ならヒトゲノムでは比較的新しいAluの挿入が沢山見受けられ、同時に、Aluの伝播を簡単に観測できる情報が欠けているので、どのデータも少しずつ違って来るからです。そういう訳で、Aluの“親”や“ソース”を見つける事が困難であり、何百種類もある筈の違いが同じに見えるのです。」と、生物化学科のボイド教授兼Dr.Mary Lou Applewhite Distinguished教授である、バッザー博士は語る。

ヒトや他の哺乳類の場合とは対照的に、オランウータンにおける比較的新しいAlu因子の動きは大変遅く、一握りのケースの比較で事足りる。この事こそ、バッザー研究室が以前に明らかにしネイチャー誌で議論された、オランウータンのゲノムに注目する要点なのだ。

「現行の研究ではAluのソース或いは形成因子の探索を行なっています。オランウータンに特徴的な比較的新しいAlu挿入をターゲットにしています。いろんな意味でこれは重要な意義を持ちます。第一に、この研究はAlu因子のドライバーを同定した二つ目の研究をカバーするもので、このドライバーは何と、1,600万年もの古代の遺伝子なのです!」とウォーカー博士は語る。

DNA配列を解析する事によって、各々の霊長類の100万個を超えるAlu因子が見つかっている。多くが種特異性を有しており、例えば、5,000個はヒト特異的だが、他の2,300個はチンパンジーにのみ見受けられるという具合だ。

それとは対照的に、オランウータン血統(スマトラ・オランウータンとボルネオ・オランウータン)では、特異的なAluは250個しか見られない。この研究で見つけられたAluがヒト、チンパンジー、ゴリラ、そしてオランウータンに共有されるのに十分古いものだとしても、最初の“ジャンピング”はオランウータンで発生したのだ。

「第二に重要であるのは、この古代の“おせっかい焼き”が数百万年の時間をかけて幾つかの娘因子を創生し、比較的新しい娘因子(スマトラ・オランウータンのみに見受けられ、ボルネオ・オランウータンでは欠失している)が動いている状況が観察されて、自分自身で子孫たるAluコピーを作っているのです。」とコンケル博士は語る。

これはAluの伝播がオランウータン内で“目覚めた”新しい証拠と考えられる。Alu因子及びその動き回る機能の同定によって、Alu因子の進化と霊長類のゲノムに対する影響の更なる理解が進む。そして、このAlu因子の機能の理解により、人類を含む他の生物種におけるソース因子の探索が進み、ゲノムワイドな全体像の解明に繋がっていくのである。

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西本圭

石器時代の人々にも、“食べ残し”を容器に保存する習慣があった!?

数十万年前の祖先たちも、残り物を長期保存していたのかもしれない。
イスラエルのケセム洞窟から、石器時代の残りものと思われる骨髄たっぷりの骨がみつかった。

以下リンク

イスラエルのケセム洞窟に暮らしていたネアンデルタール人、あるいは初期のホモ・サピエンスは、骨髄たっぷりの鹿の骨を数週間にわたって保存していた──。そんな可能性が、このほど調査によって明らかになった。骨と外側の乾燥した皮、そして肉によって骨髄の新鮮さを保っていたとみられている。

骨に残っていた切断の痕跡から判断するに、人々は保存から数週間ほど経ってから、骨や皮、腱が乾燥してから骨髄を取り出していたようだ。
これはケセムの住人たちが、将来に備えていたことを示唆している。ネアンデルタール人や初期のホモ・サピエンスが想像以上に賢かった証拠がまた見つかったと言っていいだろう。

ケセム洞窟には数十万年にわたり、さまざまなグループの人々が断続的に居住していた。
ヒト属の化石はまだ見つかっていないが、最も古い遺物の層からは、アシューロ石器を彷彿とさせる洋ナシ状のハンドアックス(握り斧)が発掘されている。ホモ・エレクトスまたはその子孫であるホモ・ハイデルベルゲンシスが居住していた証拠だ。

※30万~20万年前の層からは、アシューロ=ヤブルディアン複合と総称される石器文化の石刃やスクレーパーが発掘されている。
アシューロ=ヤブルディアン複合は、ネアンデルタール人や初期のホモ・サピエンスの遺跡で見られる文化だ。

これらの層から出てきたシカの骨、なかでも骨髄が豊富な中手骨、中足骨(四肢を構成する長骨)には、人々が骨を割って骨髄を取り出した明確な証拠があった。ケセムで発掘された中手足骨のほとんどは粉々に砕けており、その多くにハンマーストーン(叩石)でたたかれたようなへこみや剥離が見られた。

また、多くの骨には傷も見られた。古代の人々が骨をむき出しにするため、外側の皮や腱を切り取ったときについたと推測される。

〇数週間後も栄養満点の骨髄
骨髄はカロリーの高い栄養豊富な食物源であり、骨の内部に保存しておけば驚くほど日もちする。さらに、外側の皮と肉も残しておけば、細菌からの防御力が高まる。

ケセムの人々は、その場で獲物の骨を割って骨髄を食べるのではなく、中手足骨のような骨髄たっぷりの骨を持ち帰っていたようだ。遺物の層から最もよく出てくる骨も、(少なくとも骨の重さに対する割合では)最も骨髄が豊富な骨である。

こうした計画性のある行動は、認知機能の発達が現代の水準に近かったことを示唆している。少なくとも、わたしたちが現代の水準と考えるような計画性を備えていたようだ。



ビッグチキン

ゴリラの対面コミュニケーションから見える言葉以前の交流

夢ナビ より転載です
リンク

ゴリラの対面コミュニケーションから見える言葉以前の交流

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■顔を覗き込むゴリラのコミュニケーション

 ゴリラは、アフリカの熱帯雨林に生息する人類に近い生き物として知られており、「覗き込み行動」と言われるコミュニケーションを行います。ニホンザルが、相手の顔を見ることには威嚇の意味があります。しかしゴリラの場合は、顔と顔を20センチぐらいの距離に突き合わせ、お互いをじっと見ます。お互いの顔を覗き込むことが、彼らの挨拶であり、交尾の誘いであり、遊ぼうという合図なのです。人間も家族や恋人、親友同士のような親しい間柄では、言葉がなくても相手の顔色で何を考えているのかわかることがありますが、これは相手と一体化し共感するための、言葉よりも古いコミュニケーションの手段なのです。


■目は口ほどにものを言う

 私たち人間は会話するとき、もし情報だけが必要なのであれば、お互いに後ろを向いて話してもいいはずです。しかし、それでは相手のことを「何だか信用できない」と感じることがあるでしょう。それは、私たちが目の動きや表情によって、相手の反応を絶えず読み取っているからです。ゴリラなどの類人猿には白目がありませんが、人間には白目の部分があります。これは人間が少し離れた距離から、相手の目からいろいろな情報を読み取るため、進化したものと考えられます。


■ゴリラから人間を深く理解する

 ゴリラは10~15頭ぐらいの集団で生活しますが、人間も互いの性格を熟知して、共感しながら一緒に生活できるのは、10~15人ぐらいだと言われています。サッカーやラグビーの1チーム、登山のパーティーなどを見ても、言葉を使わずに緊密な協力関係を結べる上限がこの数字であることがわかります。強固な信頼関係をつくるためには、実際に顔を合わせて行動をともにする必要があるのです。人間に近い霊長類の研究を通じて、人類の進化や社会のあり方を探究する学問を「霊長類学」と言います。ゴリラやチンパンジー、オランウータンなどの類人猿は、ときに人間そのものを見つめるきっかけをも示してくれるのです。
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(転載おわり)




孫市

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